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#author("2023-01-06T16:14:00+09:00","default:riseki","riseki")
*&color(#6A5ACD){GUI}; [#k6f7e2a9]
ANOVA君をグラフィカル・ユーザー・インターフェイス(GUI)で実行する関数を作成してみました。
**&color(#000080){anovakun_guiのファイル}; [#i2f34433]
下のアイコンをクリックしてファイルを保存してください。
保存用のポップアップが表示されない場合は,右クリックして“対象をファイルに保存”を選んでください。
&ref(anovakun_gui_100.txt);
2016-02-01 anovakun_gui version 1.0.0公開
なお,動作させるには,このファイルと別にANOVA君のファイルが必要になります。
*&color(#6A5ACD){anovakun_guiの使用方法}; [#w261fee3]
以下では,Rをインストール済みであることを前提に説明を進めます。
また,以下の機能を利用するには,tcltkパッケージが必要になります。
tcltkパッケージはRを導入した際にプリインストールされていると思いますが,もし入っていない場合は手動でインストールしておいてください。
**&color(#000080){1.関数のセット}; [#r765d04b]
ANOVA君のファイルとanovakun_guiのファイルをRに読み込みます。
あらかじめこれらのファイルをダウンロードして,使用しているコンピュータに保存しておいてください。
+Rを起動します。
+Rのメニューバーから「ファイル」をクリックします。
+現れたメニューの中から「Rコードのソースを読み込み」をクリックします。
+ファイルの選択画面になるので,ANOVA君のファイルを選んで「開く」をクリックします(このとき,ファイルの種類を「All files」にしていないと,テキストファイルであるANOVA君のファイルは表示されません。)
→Rのコンソールに「source("C:〜」といったコードが表示されます。特にエラーメッセージなどが出なければ,読み込み成功です。
続けて,同様に「ファイル」のクリックからはじめて,anovakun_guiのファイルも読み込んでください。
※Mac/Linuxをご利用の方は,source関数のオプションとして「encoding = 'CP932'」を指定して実行してください。
**&color(#000080){2.データファイルの作成}; [#e30acc1c]
分析に使用するデータファイルの形式は,GUIを使わない通常のANOVA君の場合と同様です。
以下に説明を再掲しておきます。
+各被験者のデータは1行ずつ並べます。
+被験者内要因のデータを横(列)に並べます。
例えば,3水準であれば,各水準のデータを順番に一列ずつ,3列並べます。
被験者内要因が複数ある場合は,入れ子状に並べます。例えば,2(A)×3(B)の場合は,a1-b1,a1-b2,a1-b3,a2-b1,a2-b2,a2-b3の順になります(各要因の水準を「小文字+数字」で表現しています)。
つまり以下の条件の並びに対して,
a1 a1 a1 a2 a2 a2
b1 b2 b3 b1 b2 b3
データは以下のように並べます。
0.64 0.44 0.15 0.88 0.54 0.88 <--- 参加者1のデータ
0.73 0.70 0.86 0.67 0.32 0.79 <--- 参加者2のデータ
0.62 0.41 0.45 0.53 0.12 0.73 <--- 参加者3のデータ
0.72 0.83 0.13 0.92 0.52 0.05 <--- 参加者4のデータ
0.44 0.99 0.09 0.48 0.90 0.34 <--- 参加者5のデータ
0.11 0.51 0.49 0.00 0.17 0.18 <--- 参加者6のデータ
+被験者間要因のデータを縦(行)に並べます。
このとき,グループ(被験者間要因の水準)の違いを表す列を付け加える必要があります。列は数字でも文字でも構いません。別のグループには別の記号を割り当てる必要があります。
被験者間要因が複数あるときは,グループを表す列を被験者間要因の数だけ増やしてください。この場合も,各水準を入れ子状に並べる必要があります。
例えば,2要因被験者間計画なら,以下のようになります。
A要因 B要因 従属変数
a1 b1 0.44 <--- 参加者1のデータ
a1 b1 0.88 <--- 参加者2のデータ
a1 b1 0.92 <--- 参加者3のデータ
a1 b2 0.92 <--- 参加者4のデータ
a1 b2 0.35 <--- 参加者5のデータ
a1 b2 0.68 <--- 参加者6のデータ
a1 b3 0.23 <--- 参加者7のデータ
a1 b3 0.65 <--- 参加者8のデータ
a2 b1 0.56 <--- 参加者9のデータ
a2 b1 0.30 <--- 参加者10のデータ
a2 b2 0.02 <--- 参加者11のデータ
a2 b2 0.36 <--- 参加者12のデータ
a2 b3 0.81 <--- 参加者13のデータ
a2 b3 0.91 <--- 参加者14のデータ
a2 b3 0.72 <--- 参加者15のデータ
→これでデータファイルは完成です。
Excelファイルによる作成を想定していますが,テキストエディタでスペースやタブ区切りでファイルを作っても問題ありません。
※なお,出力結果では,各要因のそれぞれの水準を「a1,a2,…」「b1,b2,…」のように表していますが,このときの水準の順番は作成したデータフレームの並びをそのまま反映しています。
つまり,上の例で「a1,a2,…」と割り当てているのと同じ順番で各条件に名前を割り当てています。
**&color(#000080){3.関数の実行}; [#debb261a]
1. Rのコンソールに以下のコードを入力します。
> anovakung()
すると,以下のようなウィンドウが立ち上がります。
&ref(winput1.png,,,50%);
このウィンドウに先ほど作成したファイルの内容をコピー&ペーストしてください(ctrl+v,または,右クリックでPasteを選択)。
キーボードを使ってデータの一部を修正したり,ウィンドウ内に直接データを入力してもかまいません。
&ref(winput2.png,,,50%);
以上のような形で,分析したいデータが準備できたら”OK”をクリックしてください。
2. デザインを指定します。
データを入力すると,今度は以下のようなウィンドウが立ち上がります。
&ref(dspec1.png,,,70%);
このウィンドウを使って,分析したい実験計画の型を指定します。
左の”Between Factor”のボックスには被験者間要因の数を,右の”Within Factor”のボックスには被験者内要因の数を指定してください。
ボックス右隣の上下の三角形をクリックするとボックス内の数値が増減します。
また,キーボードを使って直接ボックス内に数値を入力することもできます。
&ref(dspec2.png,,,70%);
以上のような形で,希望する実験計画の型が指定できたら”OK”をクリックしてください。
3. 各要因の水準数を指定します。
実験計画を指定すると,以下のようなウィンドウが立ち上がります。
&ref(lspec1.png,,,70%);
ここでは,A,B〜Zのアルファベットが各要因を表しています。
アルファベットの隣のボックスを使ってそれぞれの要因の水準数を指定してください。
ボックスの操作方法は2.と同じです。
&ref(lspec2.png,,,70%);
すべての要因の水準数を指定できたら,あとは”Run”をクリックするだけです。
クリックするとRのコンソールに分析結果が出力されます。
*&color(#6A5ACD){オプション機能}; [#r8d97237]
以上の手続きで,ひとまず分散分析の結果を出力できます。
これに加えて,anovakungでは以下のオプション機能を指定することができます。
いずれも,3.の画面で”Run”を押す前にオプションボタンをクリックすることで機能します。
オプション機能を使用したい場合は,オプションを指定してから”Run”をクリックするようにしてください。
**&color(#000080){要因名・水準名の変更}; [#d3eda035]
3.の画面で”rename”をクリックしてください。
すると,以下のようなウィンドウが立ち上がります。
&ref(rename.png,,,70%);
大文字のアルファベットが要因名,小文字のアルファベット+数字が各要因の水準名を表しています。
入力ボックス内の文字列は,キーボードを使って書き換えることができます。
出力の際に表示したい文字列を入力して”OK”をクリックすると,ここで入力した内容が反映されます。
**&color(#000080){オプションの指定}; [#r60f768c]
3.の画面で”option”をクリックしてください。
すると,以下のようなウィンドウが立ち上がります。
&ref(option.png,,,70%);
希望するオプション名のそばにあるチェックボックスやラジオボタンをクリックしてオプションを指定してください。
オプションの詳しい内容については,[[ANOVA君の使い方>ANOVA君/ANOVA君の使い方]]を参照してください。
*&color(#6A5ACD){その他}; [#x021c4ea]
**&color(#000080){ヘッダ情報の入力}; [#o8128b9b]
データフレームにヘッダ行をつけたい場合は,1.の画面で左下の”header”にチェックを入れてください。
**&color(#000080){ロング形式での入力}; [#tf331525]
データをロング形式で投入した場合は,3.の画面で左下の”long”にチェックを入れてください。
**&color(#000080){入力ウィンドウのスキップ}; [#w3a9bb01]
すでにRに読み込んであるデータを分析したい場合には,GUIウィンドウによる入力は不要です。
そのような場合は,データをデータフレーム形式にして,以下のような形でGUIを呼び出してください。
> anovakung(dat)
ここで,datは分析したいデータを保存したデータフレームの名前です(任意の名前をつけられます)。
このような形で呼び出すと,入力ウィンドウは表示されず,実験計画の型の指定からGUIを実行できます。
同様に,実験計画の指定も手動で行いたい場合は,以下のようにしてください。
> anovakung(dat, "AsB")
"AsB"の部分は,実際に自分が分析したい実験計画の型を表す文字列に置き換えてください(指定のルールについては,[[ANOVA君の使い方>ANOVA君/ANOVA君の使い方]]を参照してください)。
このようにすると,水準数の指定及びオプション指定の段階のみGUIで実行できます。
**&color(#000080){3要因以上の交互作用がみられた場合は?}; [#gef9e310]
GUIでもanovatanを利用できます。
起動するには,コンソールに以下のように入力してください。
> anovatang()
使用方法はanovakung()とほぼ同様ですが,3.のウィンドウの後にさらに分割したい要因を指定するウィンドウが現れます。
**&color(#000080){現況}; [#z2cbd1dc]
試みとしてGUIを作ってみました。
使い勝手がよいか,メンテナンス可能かなど未知の部分がありますので,とりあえずANOVA君と別ファイルにしてあります。