演算スパンテスター の変更点 - 井関龍太のページ

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演算スパンテスター の変更点

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*&color(#6A5ACD){演算スパンテスターとは}; [#na4dd443]
&color(darkorchid){''演算スパンテスト(operation span test)''};を簡単に実施するためのプログラムです。
-マウスによる操作で,PC上で課題を実施できます。
--文字刺激の系列再生の成績を記録できます。
--演算の真偽判断の正誤反応および反応時間を記録できます。
-[[Hot Soup Processor>http://hsp.tv/]]で書いたプログラムです(Windows XP/Vista/7で動作します)。
--ソースコードもありますので,HSPによる心理学実験プログラムの作成等にもご利用ください。


**&color(#000080){演算スパンテスターのファイル}; [#ufd3bbb0]
下のアイコンをクリックして保存してください。
&ref(演算スパンテスター.zip);


**&color(#000080){演算スパンテスターの使用法}; [#r44474f0]
-まず,ダウンロードしたzipフォルダを解凍してください。
-実行ファイル(演算スパンテスター.exe)をダブルクリックしてください。
--プログラムが起動します。
-「参加者番号」の右隣の枠に参加者番号(数字)を入力してください。
--「0」のままでも問題なく動作します。
-「スタート」ボタンをクリックしてください。
--課題が始まります。マウスを使って操作してください。

※詳しくは,フォルダ内のReadMeファイルを参照ください。


**&color(#000080){スクリーンショット}; [#n79c1c85]

&ref(startdisp.png,,,40%); 試行繰り返しの回数などの設定を変更できます。
&color(darkorchid){''開始準備画面''};

&ref(operatdisp.png,,,40%); 課題実施中は,言語バーは画面から消えます。
&color(darkorchid){''演算画面''};

&ref(answerdisp.png,,,40%); 文字が提示された順にボックスをチェックして解答します。
&color(darkorchid){''系列再生画面''};


**&color(#000080){使用条件}; [#a7628c60]
-演算スパンテスターは自由にご利用ください。
-演算スパンテスターの使用によって生じるいかなる結果に関しても作成者は責任を負いかねますのでご了承ください。


*&color(#6A5ACD){演算スパンテスターの背景について}; [#ce5c9687]
演算スパンテスト,または,演算スパン課題は,ワーキングメモリ容量の個人差を測定する課題として,心理学その他の研究領域で広く用いられています。
この課題は,先行するリーディングスパンテスト(Daneman & Carpenter, 1980)や計数スパンテスト(Case et al., 1982)と同様に,処理と貯蔵の二重課題を同時的に実施することでワーキングメモリに負荷をかけ,最終的に保持できた刺激の量によって残されたワーキングメモリの容量を推定することを意図したものです。

これら3つのテストは,処理成分と貯蔵成分の内容は異なりますが,何らかの処理を課しながら刺激をおぼえることを要求する点では似ています。
実際に,いずれの課題を用いて測定したワーキングメモリ容量にも高い相関があり,同じ因子に負荷する変数として扱われることも少なくありません(e.g., Kane et al., 2004)。

3つのテストの違いを表にまとめると,以下のようになるかと思います。

|CENTER:BGCOLOR(skyblue):課題名|CENTER:BGCOLOR(skyblue):処理成分|CENTER:BGCOLOR(skyblue):貯蔵成分|
|リーディングスパン|BGCOLOR(white):文の音読|BGCOLOR(white):単語|
|計数スパン|BGCOLOR(white):視覚刺激の計数|BGCOLOR(white):視覚刺激の個数|
|演算スパン|BGCOLOR(white):演算の真偽判断|BGCOLOR(white):単語 or 数字|

オリジナルの演算スパンテストは,Turner & Engle(1989)によるもので,乗算と除算を組み合わせた演算式と単語を刺激としていました。
しかし,その後,処理課題の難しさは高次認知の予測力に影響しないという結果が報告されています。
Lépine et al.(2005)は,国語と数学の学力検査の成績について,文字を読み上げる,1を2~4回加算または減算するといった処理課題を用いたスパン課題によって,リーディングスパン及び演算スパンと同等の予測力が得られることを示しています。
Lépine et al.(2005)は,国語と数学の学力検査の成績について,文字を読み上げる,1を2~4回加算または減算するといった処理課題を用いたスパン課題によって,リーディングスパン及び演算スパンと同等の予測力が得られることを示しています。
そこで,演算スパンテスターでは,単純さのため,処理課題としては,演算数3個の加算のみを用いています。

また,演算スパンテスターの系列再生の方式は,Unsworth et al.(2005)の&color(darkorchid){''Automated Operation Span''};を参考にしています。
Unsworth et al.は,アルファベット12文字からなる記銘項目のセットを作り,このセットからランダムに各試行の刺激を選んでいました。
実験試行では,演算式と文字の系列の後に,12文字のアルファベットを提示して,系列中で提示された順に文字を選択することを求めました(系列再生)。
この研究では,文字による系列再生を用いた課題でも,オリジナルの演算スパン課題の成績との間に相関が得られること(そして,同じ因子に負荷すること),また,知能の測度ともオリジナルの課題と同等の相関を示すことが確認されています。
そこで,演算スパンテスターでも,手続きの簡潔さ,データ収集の簡便さの観点からみて,同様の文字による系列再生方式を採用しました。

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Case, R., Kurland, D. M., & Goldberg, J. (1982). Operational efficiency and the growth of short-term memory span. '''Journal of Experimental Child Psychology''', ''33'', 386-404.
Daneman, M., & Carpenter, P. A. (1980). Individual differences in working memory and reading. '''Journal of Verbal Learning and Verbal Behavior''', ''19'', 450-466.
Kane, M. J., Hambrick, D. Z., Tuholski, S. W., Wilhelm, O., Payne, T. W., & Engle, R. W. (2004). The generality of working memory capacity: A latent variable approach to verbal and visuospatial memory span and reasoning. '''Journal of Experimental Psychology: General''', ''133'', 189-217.  [[[Link to 著者ページ]>http://www.psychology.gatech.edu/renglelab/2000-2009.htm]]
Lépine, R., Barrouillet, P., & Camos, V. (2005). What makes working memory spans so predictive of high-level cognition? '''Psychonomic Bulletin & Review''', ''12'', 165-170. [[[Link to ジャーナルページ]>http://www.springerlink.com/content/x72n851463321674/]]
Turner, M. L., & Engle, R. W. (1989).  Is working memory capacity task dependent?. '''Journal of Memory and Language''', ''28'', 127-154. [[[Link to 著者ページ]>http://www.psychology.gatech.edu/renglelab/1980-1989.htm]]
Unsworth, N., Heitz, R. P., Schrock, J. C., & Engle, R. W. (2005).  An automated version of the operation span task. '''Behavior Research Methods''', ''37'', 498-505. [[[Link to 著者ページ]>http://www.psychology.gatech.edu/renglelab/2000-2009.htm]]
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